【漫語り】

自分が触れてきた漫画などについての感想(SNSではバッシング怖くて書けないような批評)など。どしどしコメント求めます(*^^)v

嘘喰い 雑記(屋形越えまで)【漫画の感想】

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5項目評価はこちら

readingcomics.hateblo.jp

 

感想

屋形越えまで描ききったってすごくね?

正直、「どこで風呂敷広げすぎて潰れるんやろ」と思いながら読んでたんやけど、要所要所できっちり繋げながら、ばっちり締めたね。

瞬間風速が出てグーンって伸びても次のエピソードでズドーンって落ちたりするギャンブル漫画という世界の中で、約50巻一定のクオリティを保って、目的(テーマ)を達成するのはホンマにすごい。ぶれてないから中だるみもあんまりないし、久々に安定感のある漫画が出てきたなという印象。

でも、だからこそ作者の心情が気になるな。読んでてなんか、福本伸行作品のような一瞬の狂気というかカリスマというか、ひっくるめて華のある作品への憧れを強く感じるんよ。どうやっても枠からはみ出られへん感じで、作者的に、この作品に対してどのような印象抱いているのか、インタビューとかがあれば読んでみたいな。

メディアの皆さん今でっせ!!

嘘喰いは間違いなく一段落というか、目的を終えた漫画と言える。てことはや、

 

アニメ化でしょ。

 

実写してる場合やないよ!正直、確実に成功する超優良物件や。今年の清宮くんと同様に競合競合大競合の取り合いになってもおかしくないはずや。

まず、安定したシナリオ。そして、男受けも女受けもする絵柄、サブカルも引きつける内容、十分なストックに、屋形越えっていう結末ポイントすらも設けられてる。

 

どう考えても最強やんけ!!

 

何期も作れて利益も間違いなし。そして、一段落ついた作者にもアニメに関わっていただいて深夜アニメを牛耳ると。

副産物でグッズ展開もできるかもしれん!(キャラもの以外のところでも)

すでに制作中ならおめでとうございます。まだなら、早くしろ!間に合わなくなってもしらんぞ!!

嘘喰い 5項目評価(屋形越えまで)【漫画レビュー】

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漫画の概要

作者名:迫稔雄
連載雑誌:週刊ヤングジャンプ
連載開始・終了時期:2006年~2017年現在
巻数:既刊47巻
評価基準の詳細はこちらから

現代のギャンブル漫画筆頭となるか

5項目評価

①物語性=6点

まず、始まりから現在の屋形越え(49巻くらいになるのか?)まで、一定のクオリティを保ち続けた点は偉業と言える。恐らく、ギャンブル漫画でここまで安定感を保てた漫画はない。それがプラスに働くかは別として。

そして、当作品の魅力は、何といってもシンプルなゲームを元にしたオリジナリティの高い心理戦だ。知らないルールであるが、どこか既視感があるのでゲームに振り回されることがなく、スっと追っていける。なおかつ、策略は辻褄と理論構築が安定しており、とんでも理論やご都合主義は獏君の強運(確率)くらいのもので気にならない。

とはいえ、当作品は抜群に面白いエピソードの見受けられない、悪い意味でも安定感の強い物語であるため、ギャンブルをしていない置き漫画とも言える。

 

②キャラクター=4点
全体的に福本伸行リスペクトの印象を受けるキャラクター+αで構成されている。

とはいえ、シナリオと同じくキャラクターも全体的に統合性がとれており、福本伸行作品のような抜群のアクがあるキャラクターは見受けられない。恐らく、キャラクターの脳みそが漫画IQではなく現実IQの知能チップが搭載されていることが原因だと思われる。全体的に枠をはみだせていない印象だ。


③表現力=3点
ここは人によって分かれるところだと思う。まず、絵に関して。

上手いと言われれば間違いなく上手い。初期のヤンマガっぽい絵柄から見事なイケメンに変貌していくキャラクター達には驚きを隠せない。獏くんに関しては、屋形越え時点で漫画界でも類を見ないイケメンとなった。顔立ちもきれいだしエロスもすごい。だが、初期に比べて描き分けが抜群に下手になっている。お屋形様、獏くん、ラロのさんすくみのシーンは、せっかく「強者揃う!!」って感じでいい雰囲気が出ていたのに、描き分けが下手なせいで本気で「分身してるのかな?」と思った。まぁ、これは俺がそこら辺の識別で劣っているからかもしれない。

そして、何よりも表現までまとまってしまっているのが惜しい。作中では、獏くんをなんとか悪魔の申し子的立ち位置にしようと演出過多を繰り返しているのだが、前述した通り、どうしても現実IQチップを搭載した知能のため、悪魔的とは思えず、むしろ泥臭さすら感じてしまう。

こういった演出の違和感がどうしても拭えなかった。

 

④オリジナリティ=8点

 土台としては、福本伸行作品などをベースに構築されているのが見受けられるが、ギャンブル漫画で安定して屋形越えを終えたという点と、後続を多く残している点はオリジナリティとして非常に素晴らしいものだと思う。

後は「銀と金」のようにひっそりと漫画としての終わりを迎えると予想しているが、その影響力は計り知れないものと言える。

 

⑤間の取り方=3点
ここが上手く出来ていれば表現力の穴を補えたかもしれない。空気は全体的に張り詰めており(ギャンブル漫画としてここはそうあるべきだと思うが)、ゆとりを感じることができない。満員電車のように詰め詰めである。

本来ならギャンブル漫画として素晴らしい間なのだが、安定感が前面に出ている作品な以上、セッション失敗だと言わざるを得ない。作者の理想としている空気と作中で流れる空気に相違があるのかもしれない。

 

総合評価

24点

私的ランク

C

 

最後に一言

今でも一部界隈では大盛り上がりしている印象だが、もっと大盛り上がりしてもいいと思う。それこそ、腐女子の方などは美味しくいただいてくれそうだから、アニメで大きくバズってほしい。

 

嘘喰いに対する感想

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嘘喰い 1 (ヤングジャンプコミックス)

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嘘喰い 48 (ヤングジャンプコミックス)

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