【漫語り】

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CUFFS~傷だらけの地図~ 5項目評価【漫画レビュー】

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漫画の概要

作者名:東條仁
連載雑誌:週刊ヤングジャンプ
連載開始・終了時期:1997年~2005年
巻数:全32巻
評価基準の詳細はこちらから

 

ありそうでなかった、香港アクションのリズムそのものの格闘漫画

5項目評価

①物語性=1点
アクション映画として考えると全然及第点なシナリオだと思うが、漫画として考えるとお粗末な出来だと言わざるを得ない。

序盤から終盤にかけて、どんどん無理になってくる物語の運び方は読む側としても辛い。特に第二章に入るきっかけのエピソードと、アクション映画もビックリの日本式B級映画展開(ラストエピソード)には唖然とさせられた。

 

②キャラクター=6点

当作品のキャラクターは、決して心を揺さぶられる名キャラクターがいるとは言えないが、何故か印象に残るキャラクターが多い。

山場の決戦で闘うメインキャラクターはもちろんのこと、ブチコーの大久保や大阪の龍ちゃん(龍太郎)など、サブキャラクターも大きなインパクトを残すことに成功している。恐らく、口ずさみたい見せゴマが上手く機能しているからだと思われる。

③表現力=3点
女性の描き分けはほぼ出来ず、髪の毛の分け目は横一線切りで、表情も何かぎこちなく、静かな漫画の流し方は感じられない、いわゆる表現力に乏しいといえる。

が、後述する間の取り方の抜群の上手さと表情選びのお陰で、むしろ表現力があるように見える漫画マジックが当作品に見て取れる。

 

④オリジナリティ=6点
香港映画を感じさせる格闘漫画は他にない。

とはいえ、それ以外にオリジナリティはまったくない。だが、それもまた一興。唯一無二の味は強い個性だ。

 

⑤間の取り方=9点
当作品はこの部分に集約されているといえる。

間の取り方として、いわゆるジャッキーチェン的なアクション映画の間をそのまま漫画に落とし込めている。細かく、そして早く刻む心地よいリズムと、呼吸のように入り込むコントのようなやり取り(ウッチャンのコント的な)は、ただただ気持ちがいい。加えて、漫画では表現しきれないだろうと思っていた、「ジャッキーチェンが物を投げ、敵の動きが一瞬止まって(リアクションを取りながら)次のアクションへ」というような独特の間を漫画で感じることができるのはただただ脱帽。

これはただ、擦り切れるまで作品を観ただけで出来るものではない。元々の才能と、深い愛が為せるテンポのように感じられる。

 

総合評価

25点

私的ランク

C

 

最後に一言

深い内容とか云々よりも、エンターテインメントなショーを求めてる方は是非。個人的には高校とかに持っていくといいかなと。割と需要あるよ(。+・`ω・´)シャキーン(体験談)。後、続編あるの知らなかった!!

 

CUFFS~傷だらけの地図~に対する感想

readingcomics.hateblo.jp

 

 

Cuffs―傷だらけの地図 (1) (ヤングジャンプ・コミックス)

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Cuffs 32―傷だらけの地図(最終章) (ヤングジャンプコミックス)

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CUFFSカフス?傷だらけの街? 1

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